2021年08月

2021年08月28日

幸運の幕開け

黒猫だけど白い雪を連想する「ゆき」って
お名前を持って我が家にやって来た「ユキ」ちゃん

ゆきちゃんでしゅ

写真では大きく見えますが小さな体です。

生い立ちいえ保護された時の様子を
保護者であったN氏に尋ねてみました。

そこは六甲山のハイキングコース
上へと続く階段を1歩足をかけたN氏の足元に、

まるで助けを求めるように「にゃ~」
鳴きながらすり寄って来た黒い猫
ユキちゃんウェブ

「どこから来たの?」話し掛ければ
N氏の膝に乗ってくるは、野良猫ではない。

よく見れば子猫では?と見まがうほどに
小さく痩せている。あたりには仲間の猫もいない。

その時点で後ろ足に違和感があるを
感じとったものの、

いかんせんハイキング途中でもあり
ごめんね」と別れ、先を急いだ。

しかし、山の中で生き残る厳しさを思うと
いたたまれない気持ちから猫活動団体に連絡、

慣れた猫なら虐待にも合いやすいを知り

翌朝、小雨の中を保護へ向かってくださった.

このN氏の優しさに出会ったは
「ユキ」ちゃん幸運の幕開けでした。

rokkosann
六甲山は紫陽花の名所でいまだに枯れ残り咲くもあります

N氏はユキちゃんを獣医へ。

そこで骨盤の骨折と脱臼があり
そのまま癒着していることが判明、

しかも耳カットされ、
お腹の毛も生え揃ってないことから
手術後すぐにリリースされたのを知る。
👇
もしTNR活動者ならこんな幼さで
しかも山中にどんな餌があるか
リリースに躊躇はなかったかと問いたい。 

N氏宅に保護された当初は、
トイレと食事時以外は
終日寝込み状態だったという。

それをお聞きしたときは、
山の危険な夜を笹薮に身を潜め
どんなにか心細く過ごしていたかが想像でき

N氏宅を「ここは安心の場所」
それを象徴する寝姿が語られている。

人の思うままにしか生きられない
弱い命に泪を禁じ得なかった。

N氏の保護決断の優しさに感謝し
縁あって、我が家にやって来た現在の
ユキちゃんは、活発に動きます。

高所からも飛び降りへっちゃら
走り回っています


ママをまっていましゅ

ママまだかにゃ~
鍵の音で飛び出して
お迎えに来てくれます。

賢いね、といつも褒められているにゃ

VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV


2021年08月24日

「富士日記」から

先日、8月19日付の地元夕刊を読んでいたとき
武田百合子「富士日記」
掲載が目に止まった。

新きり2

我がブログに
友人から頂いた枇杷、その1粒が、

でっかい枇杷1

普通の枇杷の倍もあり、指から
汁を滴らせながら食べている時、
リンク2021年6月9日

数十年も前に読んだ武田百合子著「富士日記
その中の1節に夫の泰淳氏が枇杷を
食べる様が鮮やかに思い浮かんで来たのは、

百合子氏の観察眼と文章描写の凄さが
忘れられなかったからにほかならない。

しかし、その時、
数十年も前の読書本で
作家の名前、本の題名も
思い出せなく、そこで文明利器の
ネット検索で探しあてたのでした。

武田百合子著「富士日記」
一瞬で画面に出て来たときは
やはりすごい書き手だったからだなぁと、

※後日談、
友人より検索はなんて入れた?
「枇杷、山荘、夫は作家」
まったくいい加減な検索でしたよん

武田百合子氏は93年67歳で死去と。
もう28年も前になるのですねぇ

新1

猫を抱かれた百合子氏と夫泰淳氏の
山荘での写真をみながら
この記事を書かれた(共同通信社編集委員、小山鉄郎)さん

我が「トンボの日々」から武田百合子氏に
目を止め、掘り下げてくださったの?

なーんてそんなわけありますかいな
と、ひとり苦笑の夜が更けていく。

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甘えん坊のユキちゃん


写真はデカく凛々しく見えますね
いいえ、ビビリッコでまだ幼く
とっても甘えっ子

先住猫フクちゃん今療養中で
抱っこしてお薬を飲ませていると
ヤキモチを焼きます。
いつか特集組みますね。


tonton8855 at 23:56|PermalinkComments(0) | 感想文

2021年08月20日

私は泣きませぬ 流人道中記NO3

青山玄蕃の決着は

武士とはその存在自体が罪、
大出対馬守は敵ではなく罪障であり
憎む前に憐れまねばなるまい。よって同じ武士として
その罪障を背負い武士道という幻想を否定し
青山の家を破滅すると決めた

ようわからないので辞書をひきました。

罪障とは

仏教の言葉で極楽に往生するための
障害となる悪い行い。とある

乙二郎は、この時点で玄蕃という人物は、

自分を破廉恥漢とみせて己が身を
千年の武士の世の(にえ)としたのだ」と

しかし
理解しがたいので、
また辞書をひきました。

(にえ)とは、神に供えるささげ物あり

礼が廃れたから御法が出来たのだよ」と玄蕃が言う。

はて御法とは、また辞書をひきました。

ごほうと読むではなく(みのり)と読む。
上位の者からの命令、おきて、法令を尊んでいう語とある

玄蕃の決着は、深すぎて私にはわからない、
なので先に進むにしました。

書評人は

彼が最後に語った〈法〉の意味は、
現代の私たちにも深く強く響いてくる。
法律に携わる人には特に読んでほしい」と評す

安倍政権を揺るがし続けた「森友学園問題」、
財務省の決裁文書改ざん赤木問題と近代の世になっても
力ある者は法をひん曲げても民を愚弄し続けている。

そこを書評人は、重ね合わせて
おっしゃっているのかな。

しかししかし、

青山家の身代三千二百五十石を失くし、
妻子をはじめ家来、使用人をみな路頭に
迷わせてしまうこの決断を私は納得できません。

武士の世を一人でどうにかしようなんて、
そりゃ自己満足の枠の中ではございませぬか?

上下巻

熟練の浅田大作家の作品ですが(-"-)

そなたを陥れた卑怯者を許さじと一刀バッサリ、
そこで「このおぞましき人間像みよ!
これこそ千年の武士の世の贄(にえ)」と

叫ぶがまっとうではないのかしら

大昔のすさまじきパワハラ体験が
ムラムラ燃え上がり、

あまりに理不尽極まりない体験が
よみがえり親友の「感涙にむせぶよ」の
読後感とは正反対、なんか解せない
私は泣きませぬ」となり候。

VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV

ゆきちゃんキリ

このお方は、
共に生きる者に
惜しみない愛をいっぱいくれます

一途すぎる小さき命に
乱れる心は救われます。
人を諮(はか)るなど
天地がヒック返ってもありませぬ。


tonton8855 at 17:49|PermalinkComments(0) | 感想文

2021年08月18日

私は泣きませぬ 流人道中記NO2

上巻で玄蕃の人となりを見しり
ただ者でない人物の大きさ,その者が
流罪を受け入れた訳ありを語らせるのが
下巻でありましょうぞ

その下巻を楽しみに読み進めました。
下巻

やはりな、

旅の後半になり、
玄蕃の姦通罪は冤罪だったが分かってくる。
陥れた人物は玄蕃の上司であり同僚の大出対馬守。

この男は玄蕃の人望を妬み、二人きりの時は
「玄蕃殿、玄蕃殿」と機嫌をとり、
陰に回れば悪口放題のイヤな奴よ。
 
自分に自信がないから、いつも人を陥れる策をめぐらす。
(さすが浅田先生実に人物をよく見ていえ書きますよ)

玄蕃は乙二郎にこう言い放ちます。

あんた、そういうヤカラに騙されるんじゃねえぞ

「うわぁ、いたいた!
もう大昔になっちまったけど、
現役時代のアタシにゃ忘れられぬ経験あるある。

パワハラが日常の卑怯極まりないあの上司。
大出対馬守に性格がそのまんま。
陥れられたこと数知れずだったなぁ。

業績が上がらないのは部下のせい、
上にはうまく取り入り誤魔化す名人。
挙句の果て、任されていた会社の出先を
潰してしまった。

これが日本の歪んだ年功序列
肩書社会の弊害縮図を、いやというほど
知り見せられたは、某外郭団体よ。

許せぬ!のあの憂さを、ちと
晴らさせていただきました。
私事お許しあれ」(´・ω・`)

そして玄蕃はこうも言うのです。

本人のいないところで対馬守をそしるは卑怯。
陰口をたたく糞野郎になりたくはねぇ。

男である限り卑怯者であってはならぬ。
俺は武士道という幻想を否定し
青山の家を破滅させると決めた

と、言い放つ玄蕃は、何かあれば切腹、お家断絶、
所領も没収という武士道、武家社会に身をもって
痛撃を与えようとしたのかもしれません。

腹を切るのは痛てえから嫌だ」と
ただをこね
流罪は甘んじて受けた
玄蕃なりの決着とは。
<次回へ続きます>

VVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVVV

一人遊びのゆきちゃん8月5日
ケリケリケリ ひとり遊びに熱中のユキちゃん

このお方の嘘のないまっすぐさ、正直さ
見ているだけで
美しき心を教えられますねぇ


tonton8855 at 23:29|PermalinkComments(0) | 感想文

2021年08月17日

私は泣きませぬ 流人道中記NO1

 

読書家の親友から

感涙にむせび泣く」と勧められた、

浅田次郎著「流人道中記」上・下巻

半年待ちで図書館より借り出した。

浅田次郎

江戸時代、階級社会厳しき武士の姦通罪は切腹、

その罪に問われた、旗本三千二百五十石の青山玄蕃。

しかし、玄蕃は、切腹を抵抗した。


相手が旗本では、町奉行は手出しはできぬ。

勘定奉行と相談し苦肉の策は、

蝦夷松前藩預かりの名目で流罪を言い渡した。


その玄蕃三十五歳と、送り届ける押送役に
指名されたのは、
家督を継いだばかりの

見習い与力の石川乙次郎十九歳。


おたちなされ

「しからばこれより出立いたす。
きりきり立ませい」

お白洲での吟味が終われば、
見習い与力がこうした声をかける

一カ月に及ぶ奥州街道への
歩き旅の物語,始まりなり。



江戸時代の旅道中、街道筋の宿場などの
情景の細やかな筆は、
時代物得意の浅田氏の筆運びが読ませます。

その道中での人や事件に出会う
人間模様が描かれて行く。

そしてだ、なにか起こるたびに
出しゃばってくる玄蕃に

黙れ、無礼であろう!」と
反発する乙次郎だが、

見事にさばいていく玄蕃の人柄、
懐の大きさに心を動かされ、

次第に師匠と弟子のような
関係になり玄蕃に魅かれて行く。



(次回へつづく。)

4代目ユキちゃん

凛々しくみえますが
まだ幼い子
六甲山のハイキングコースに
独りぼっちの流人
助けてにゃ、助けてにゃの声に

心あるお方に助けられ
縁あって我が家の子に
とっても賢く控えめな性格です。

お見知りおきを!



tonton8855 at 19:57|PermalinkComments(0) | 感想文

2021年08月02日

黄金の手



故郷の義姉からの電話は

今ね、カゴ作りに凝っているのよ
また送ったからね



揃い踏みどうですか

届いた新作品に前回驚愕しました
↑リンク5月8日

娘たちの分まで入っている
細やかな心遣い


これって職人が作ったのでは?

 この持ち手の部分は付属品を買ったのでしょう」


「全部手作りよ!
だいぶうまくなったが
最初は大変じゃったよ


うーん言葉がない!

手造り籠2021年8月1日

そして第2弾と
次なる作品が送られてきた。


姉の籠ウェブ
見事の言葉しかない

凝り性の義姉のこと、終日座り込んでの

集中作業が目に見える。


ちゃんと運動しないと

足がダメになっちゃうわよ

 

畑で仏花を育てるだけが今の私の

役目じゃから散歩もしているよ

きっとその畑の手入れも見事だろうな、

大昔になった我が独身時代
義姉との同居時代に

母がいつも言っていたっけ

 

畑仕事も手先の器用さが
出るのじゃろうか。
N子さんはひと味違う
田仕事の美しさがある

と、つぶやいていたことを思い出す。

 

義姉は「整理整頓」魔だった。

特に就寝前は「台所周辺、食卓周辺」
片付けを
欠かさない方だった。

整理箱
整理下手の私に小物入れ

朝目覚めた時気持ちいいでしょ」と
その整理整頓魔は特技と思う手速さ

義姉の歩いた跡は
黄金の道」と内心思っていた。

 

あーそれなのに、それなのに

そんな後ろ姿を見ていた姪っ子は


新聞に雑誌にと食卓は物置と化している

まったく見習うべき習慣は
何一つ身についていない

お菓子入れ
可愛いお菓子入れにしました。
 

生まれ持った「特技の器用さ
性根の入った
すごい手仕事作品を前に、
懐かしきふる里での

日々を思い返すばかりなり



tonton8855 at 21:02|PermalinkComments(0)家族 | エッセー